世界の最先端のテクノロジーでデジタルマーケティングの課題を解決し続けるギャプライズ。変化が早く大きい世界の中で、どのようにして価値を生み出し、クライアントに貢献し続けているのか。広告事業チームのプランニングチームで働く岡安 太朗と運用管理チームの責任者である久岡 佳史が語ります。
“複雑化”し凄まじい“変化の速さ”のアドテクの世界。何を価値とする
ギャプライズは、イスラエルをはじめとした世界の最先端のテクノロジーで、デジタルマーケティングのほぼすべての領域をカバーしています。その中でも広告事業チームはデジタル領域の、マーケティングの成長に寄与する広告代理事業と付随する広告効果をあげる施策を担っています。
そんな広告事業チームのプランニングチームで働く岡安 太朗と運用管理チームの責任者である久岡 佳史は、デジタルマーケティング業界の変化、それにともなうテクノロジーの進化に対し、それぞれに“複雑化“と”変化の速さ“を感じていました。
岡安 「アドテクの進化によってユーザーの動きが複雑化しているのは感じますね。データを読む上で解像度を上げることが大事なのは言うまでもありません。
それに加えて、広告事業としてはいかに有用な情報としてデータを取捨選択していくか、クライアントや結果を出す上でフレンドリーな情報とは何か、複合的に渡すにはどうすればいいかを日々考えています」
久岡 「アドテクはすごい速度で進化しています。取れるデータはより精緻になり、かえってうまく使うのが難しくなっています。そこをどう有用な形に落とすかが肝要です。アドテクを使いこなしやすい形に、外形からしてもわかりやすくしなければならないのです。
データの取得精度が上がることもあれば、個人情報保護の観点から、取得できるデータが類推数値にすべて置き換わっていたりしますから、情報感度を上げタイムリーに情報をキャッチアップし、マーケティングのかじ取りを行う必要を感じています」
そんな中でギャプライズのデジタル広告事業チームは、社内やクライアントに対して、どのような価値を発揮すべきだと考えているのでしょうか──
久岡 「データをお客様にフィットした形で抽出し、提出することが最優先ですね。最先端手法によるデータも大事ですが、クライアントフェーズによっては有用なデータにならない場合があります。成果に責任を持つという本質的な部分にバリューを出すことは、弊社の中でもとくに追求していかなければならないとチームで考えています」
岡安 「そのためにターゲットはだれか、を常に考えています。また、ご提案の選択肢を増やすためにGoogle、Yahooをはじめとした媒体の最新データは常に持っていないといけません」
クライアントに最良の施策を提供するために
常にクライアントの需要にマッチした施策を打とうと奔走する広告事業部。実際の依頼として多いのはオンラインの比率をあげたいという依頼だと言います。
岡安 「オンライン比率を引き上げたいという声は多いですね。現状全体割合の5割に満たないクライアントが、今後は『オンラインにも力を入れたいから』というような感じで」
久岡 「デジタル領域の知見があまりないクライアントさんはまだまだ多い印象です。とりあえず流行りのもの、提案されたものをいろいろ試してみたけど効果が出ないからと相談をいただけたりします」
相談をいただいてから広告事業チームがまず考えるのは、クライアントの成功です。
岡安 「弊社の収益になる案件かどうかを考える前にクライアントの成果を出せるかどうかを考えます。その後冷静にビジネスとしてGOなのかどうかの判断をします」
久岡 「そうして実際に施策に着手するのですが、オンラインマーケティングをする際、起点になるのはほとんどの場合が広告です。そのためにヒアリングをしていくとさまざまな課題が表出します。それらをひとつずつ解消しつつ、理想像を提示して、そこまでの差分を出して提案するんです。
会社の特徴として、広告事業だけやっているわけではないので、単純にデータや人を集めて回すだけでは終わらせません。ターゲットの変更、サイト導線の変更、リピート施策を提案するなど、施策全般的にアドバイスをしていきます」
また、クライアントが納得する結果を生みだすために、プランニングチームが協力するのは広告運用チームだけではありません。
岡安 「われわれは広告運用だけでなく、テクノロジーを扱うチームと一緒に動くケースも多いです。たとえば広告とサイト改善の指標を分けて考えず一気通貫で考える際、役割の違うチームと一緒に分析します。それによりフォーム到達率、回遊率を見ながら流入してからのユーザーの動きを把握できるようになるからです。
それにより解像度が上がり、テスト案が2倍3倍になっていきます。そういった他のチームとシナジーを生みだせることは、チームの強みであると認識しています」
社内のみならず社外とも連携をとり、シナジーを生み出す
取り組みの中で、岡安と久岡が競合他者と差別化できていると考えるポイントは──
岡安 「広告施策による効果と、ユーザーがどんな気持ちになっているのか、出たテストに対して、広告がより条件を明確化させるための流入は何なのか。それらをディスカッションしてアウトプットができることはひとつの差別化ポイントかと思っています」
久岡 「広告予算消化を第一にせず、必要な施策であるか本質を常に見続けることを意識しています。それをお客様にご理解いただくためにディスカッションがあるイメージですね。そのため、単なる作業者として使っていただくより、ディスカッションを通じて成長しようという意識が強いクライアントの方が、効果が出やすい傾向はあります」
このように、ギャプライズは社内外ともにシナジーを生みながら案件に取り組み、大きな成果を上げ続けてきました。しかし、それは反面連携の難しさに常に直面し続けることに他なりません。
岡安 「成果や価値を生み出すためには、みんなのレベルが高くないとうまくいかないので、学習していくための時間も費用もかかります。技術的なものだけでなくリテラシーも含めてです。クライアントも含めてひとつの成果を目指すチームととらえ、みんなでレベルを上げるためにお互い高め合うというスタンスが必要なのだと思っています」
久岡 「過去、クライアントのオーダーに振り回されたときは、成果につながらない作業に多くの時間を割いてしまう、施策を動かしすぎて何がよかったか、振り返りができなくなるなどの事態もありました。目的を持って正直に交渉していくこと。きちんとひとつずつ完了していくことが両社にとってとても重要だとあらためて感じています」
そのためにはもちろん社内メンバーのレベルアップもおろそかにできません。
久岡 「日々メンバーがクライアントに出す所感が事実を並べただけであったり、そもそもの目的を忘れて作成されたものであってはいけない。でも言うは易しで簡単なことではありません。
たとえば改善施策数という視点だけみると、提案する施策数が増えることになりますが、目的に対して効果的なのかを掘り下げて考えて取捨選択をすると、施策が1〜2個に収まってしまうこともあります。
ただ当たり前ですが施策数が少ないと、クライアントが不安になってしまうことも考えられます。メンバーには、目的志向での施策立案力と、バランス感覚を持った交渉力を養うことが必要になってきますね」
クライアントのために、組織・個人ともに成長を続ける
今後ギャプライズの広告事業として解決したい課題について、ふたりはこう語ります。
岡安 「間接効果に注力して取り組みたいです。認知が広がって興味を持って、検索をして、という従来のモデルはすでに崩壊している中、あらためて筋道を再構築していけたらな、と。複雑化したものをどうクライアントに理解をしてもらうか、結果として見せていくかがわれわれのミッションになると思います」
久岡 「複雑化、多角化したデジタル広告が成功するためには資本が必要で、従来より簡単に成功できない世界になってきています。とはいうものの、デジタル広告の成功をもっと多くの企業に提供していきたいので、何が必要なのかを考え続け、とにかく多くの人に成果の出るマーケティングを提供したいです」
それぞれの目標のために、ふたりは各チーム内で新しいチャレンジを考えています。
岡安 「間接効果を出すために動画にも取り組んでみたいですね。後は、ギャプライズしかできない、サービスシナジーから生み出す価値提供をより考えていきたいと思っています」
久岡 「もっと人材を輩出したいです。マーケティングを掘り下げて考えられる人材が育つ土壌が弊社にはありますし、市場にもまだまだ足りていない体感があります。
そのような人材を輩出できるしくみをつくっていきたいな、と。また変化の速い業界のため、ラッキーパンチみたいに結果が出ることもありますが、着実な成長に投資できるしくみをさらに強化していきたいと考えています」
チームや会社の成長について思索を巡らせ続ける両者ですが、もちろん自分自身の成長についても考え続けているのです。
岡安 「常に常識を疑える人間でありたいと思っています。たとえばフレームワークという言葉がありますが、それも必ずしも絶対的なものではありません。手掛かりにはしつつもひとつ一つお客様をしっかりと捉えながらカスタマイズして提供していきたいです」
久岡 「メンバーにチャレンジさせてあげられる環境を整えたいですね。主となる業務は役割で決まりますが、さらに成長を早めるためにいろいろなことをやらせてあげたい。しかし、主業務の状況もあるので選択肢が狭まってしまうのが課題になっています。また広告事業として、運用業務だけでなくもっと幅広くとらえて可能性を拡大したいです」
常にクライアントのために。そしてチームのために。クライアントすらチームの一部であるととらえているギャプライズは、これからも成長を続けていきます。